今年の花粉は早い?子どもたちのためにできる花粉症対策

今年の花粉は例年よりも早く飛び始めています。すでに1月下旬から飛散が始まっており、特にスギ花粉は2月上旬から本格化する見込みです。花粉症の子どもたちにとっては、毎年春が憂鬱な季節になってしまうことも。学校や家庭でできる対策を知り、少しでも快適に過ごせる環境を整えていきましょう。

【1. 今年の花粉の飛散状況】
日本気象協会の予測によると、今年の花粉は例年よりも早く飛散し、ピークも前倒しになる可能性があるとされています。
特に、四国や近畿地方では例年の1.5倍〜2倍の花粉量が飛ぶと予測されており、花粉症の人にとっては厳しいシーズンとなりそうです。
(参考:日本気象協会「2024年春の花粉飛散予測」)

【2. 花粉症の発症率|子どもと大人の違い】
厚生労働省の調査によると、日本国内の花粉症の有病率は約42.5%、そのうちスギ花粉症は約38.8%とされています。
(参考:厚生労働省「アレルギー疾患対策について」)

子どもと大人の花粉症発症率
・小中学生の花粉症率:約30%(3人に1人)
・成人の花粉症率:約50%(2人に1人)

花粉症は小学生の頃から発症するケースも多く、年齢を重ねるごとに症状が悪化する傾向があります。特に、幼少期からの対策が重要です。

【3. 教室でできる花粉症対策】
学校では多くの子どもたちが一日を過ごします。花粉症の子どもが少しでも快適に過ごせるように、以下の対策を取り入れてみましょう。

A.換気の工夫
花粉が多く飛散する時間帯(午前10時〜午後2時)は、窓を全開にせず、短時間の換気を行うと効果的です。
換気の際は、窓を少しだけ開け、対角線上の窓を開けることで空気の流れを作り、効率的に換気を行えます。

B.衣服や髪についた花粉を落とす
外で活動した後は、衣服や髪についた花粉を払ってから教室に入る習慣をつけることが重要です。
静電気で花粉が付着しやすいため、ウールなどの素材は避け、綿やナイロンの服を選ぶと花粉の付着を減らせます。

C.手洗い・うがいの徹底
登校後や外遊びの後には、手洗い・うがいを習慣化しましょう。
特に、鼻や目をこすらないよう指導することが大切です。
また、緑茶でうがいをすると、カテキンの抗菌作用が期待できるため、試してみるのも良いでしょう。

D.花粉の情報を共有する
朝の会やホームルームでその日の花粉飛散情報を伝えると、子どもたちも意識しやすくなります。
日本気象協会や環境省の花粉予報を活用すると良いでしょう。

【4. 家庭でできる花粉症対策】
学校だけでなく、家庭での対策も欠かせません。
① 帰宅時に花粉を持ち込まない
・玄関で衣服についた花粉を払い落とす
・上着はすぐに脱ぎ、部屋に持ち込まない
・シャワーを浴びて髪の毛についた花粉を洗い流す

② 洗濯物の干し方を工夫する
・外干しを避け、室内干しや乾燥機を利用する
・どうしても外に干す場合は、取り込む前に軽く払ってから室内に入れる

③ 食事で免疫力を高める
花粉症の症状を軽減する可能性のある食事については、一定のエビデンスが示されています。
・ヨーグルトや納豆、味噌などの発酵食品(腸内環境を整え、アレルギー症状を軽減)
・ビタミンC(みかん、いちご)やビタミンD(鮭、きのこ類)(免疫力向上)

(参考:薬の窓口「花粉症対策に効果的な食べ物」)

ただし、食事だけで花粉症が治るわけではなく、総合的な対策が必要です。

【5. 花粉症があっても快適に過ごすために】
花粉症はすぐに治るものではありませんが、適切な対策を行うことで症状を軽減できます。
学校と家庭が協力し、できる範囲で工夫することが大切です。

ポイント
・教室に花粉を持ち込まない工夫(換気、服装)
・手洗い・うがいを徹底し、花粉を落とす習慣をつける
・食事や生活習慣で免疫力を高める
・家庭での対策も忘れずに行う

春は出会いと別れの季節でもありますが、花粉症でつらい思いをすることなく、新しい季節を迎えたいですね。
今年の花粉は例年よりも多く、早く飛散することが予想されています。早めの対策を心がけ、快適に過ごせる環境を整えていきましょう!

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