ある学校で総合の学習成果を拝見しました。
1年間の学習成果発表会です。
ほとんどのグループが、既存の社会課題などをネットで調べて、整理して、発表。
以上、終了。
「やってみればいいのに」が私の感想でした。
安全マップを作ることが無駄ではありませんが、それならばカーブミラーの設置を頑張ってみればいい。
SDGsの意義を新聞にすることは無駄ではありませんが、それよりも空き缶や古紙の回収をしてみればいい。
子どもの遊び場がないので別の遊びを考えるのもいいですが、それならグラウンドで遊びのイベントをしてみればいい。
情報をこねくり回しても、成果はほんのわずか。
考えても実行できないなら、考えるのも無駄と教えることにもなりかねない。
でも、ほんのちょっとでもやってみれば理解度は抜群に高くなります。
うまくいかなくてもいいんです。
その失敗が許されるのが子どもたちなのですから。
それをわかる範囲でこぢんまり。
おもしろみはないだろうなぁ、と思っていました。
感想でそんな話をしていたら、指導された方が「そうはいっても」のような反応。
腑に落ちました。
自分がやったことがないから、子どもたちにもやらせられないのか、と。
それなら先生も一緒に失敗しちゃえばいいんです。
命はもちろん失いませんし、大抵の場合は怪我もしません。
職を辞す必要もありません。
ちょっぴり恥ずかしい思いをすることはあるかもしれませんが。
私が昔先輩から言われたのは、
「子どもたちに毎日知らないことを一度教えて『できて当たり前』のように振る舞うのが先生という仕事。だからこそ、先生は学び続けないとね」
という言葉。
それを思い出しました。
私も既存のことは大切にしつつ、新しいこともがんばろうと改めて思いました。
【おまけ】
ちなみにこの発表の中で、2つのグループが「実際にやってみる」をして、その失敗談を発表していました。
こちら側で聞いていてもなかなかの失敗。
担当の先生らしき方も苦笑い。
でも悲壮感はなく、楽しそうに発表したり、聞いたりされていました。
「経験」って大きな糧になりますよね…