昨日の「進学編」に続けて「就労編」です。
高校や特別支援学校高等部を卒業して就労をする。
そう聞くと意外に思われる方がいらっしゃいます。
「多くの方が進学するんじゃないの?」という疑問です。
この『多くの方』がポイントです。
どのくらいなら多いのか。
実際に数値を見てみましょう。
高校卒業して、就労する割合は14.1%
高等学校卒業者の学科別進路状況:文部科学省
特別支援学校高等部卒業して就労する割合は31.2%
特別支援教育資料(令和5年度):文部科学省
この数値は小さいでしょうか?
決して少ない数字ではないと思います。
高校などを出て、就労するのも立派な進路の1つだと考えられます。
その次に出てくるのは「いくら稼げるのか」です。
小学校や中学校の時には、保護者も本人も夢を追う傾向が強いです。
料理が好きだから…
電車が好きだから…
スポーツが好きだから…
こんな感じでなりたいものを目指します。
ところが、実際に就労が見えてくると「いくら稼げるのか」と移行していきます。
ここでもデータを見ていきましょう。
【初任給】
高卒 約16万7000円
大卒 約21万円
【生涯年収】
高卒男性 約2億1300万円、
高卒女性 約1億5200万円
大学卒・大学院卒男性 約2億6900万円
大学卒・大学院卒女性 約2億1700万円
高卒の生涯年収は?大卒やその他の学歴との収入を比較:インディード
これ、どのように見ますか?
・こんなにも差がある。
・これだけしか差がない。
人によって捉え方は様々かと思います。
これに加えて、障がい者就労という観点からも考える必要があります。
就労継続支援A型事業所 83,551円/月
就労継続支援B型事業所 17,031円/月
こういった数値もあります。
なりたいものになれたら、それはよいことだと思います。ただ、誰であっても、それを叶えることは容易なことではありません。
となると、そのハードルをどのように超えていくのか。
実際に放デイの先輩が働く場所として選択した企業や、新たに紹介をする企業を具体的に伝えながら面談をしています。インターンなども含めてです。
とはいえ、こうした話はハードルの1つ目に過ぎません。就職をしても、次は継続という話があるからです。障がいにかかわらず、この継続がなかなか難しいのが今の社会です。
目先の進路相談もそうですが、その先を見据えて考えていく必要があります。