昔は花といえば梅?今こそ知りたい梅の魅力

「花」といえば何を思い浮かべますか?
おそらく多くの人が「桜」と答えるのではないでしょうか。
しかし、昔の日本では「花」といえば「梅」を指していました。
奈良時代に編纂された『万葉集』でも、梅を詠んだ歌は約120首あります。一方、桜を詠んだ歌は40首程度。梅のほうが圧倒的に多いのです。

今回は、そんな梅にまつわる話を紹介します。

梅の種類とその特徴
梅にはさまざまな品種がありますが、大きく分けると「花を楽しむ観賞用の梅」と「実を収穫する梅」に分かれます。

1.観賞用の梅
日本全国に約300種類以上の品種があり、紅梅・白梅・枝垂れ梅など、形や色もさまざまです。特に有名なのは、奈良・月ヶ瀬梅林や、京都・北野天満宮の梅です。

2.実を収穫する梅
紀州梅(南高梅)が有名ですが、他にも小粒で果肉のしっかりした「小梅」、酸味が強い「豊後梅」などがあります。梅酒や梅干しに適した品種があり、用途によって使い分けられています。

万葉集と梅
『万葉集』は奈良時代(8世紀)に編纂された日本最古の和歌集です。その中で詠まれた梅の歌のひとつを紹介します。

「春されば まず咲く宿の 梅の花 ひとり見つつや 春日暮らさむ」(巻8・1418)

春になると最初に咲く梅の花を、ひとりで眺めながら過ごす。そんな情景が浮かびますね。桜よりも一足早く咲く梅の花は、当時の人々にとって春の訪れを告げる大切な花でした。

高級梅干しっていくら?
日本の伝統食品である梅干し。その価格には驚くものもあります。高級ブランド梅干しでは、壺入りの物ではありますが10万円を超えることも…この価格!?食べてみたい気持ちと、味がわかるかなという気持ちと…

「丙申年の梅 五福 1.8kg」108,000円

梅の効能と健康効果
梅は、栄養価の高さでも知られています。
・クエン酸が豊富 → 疲労回復に効果的
・抗菌作用 → 食中毒予防にもなる
・カルシウムの吸収を助ける → 骨を丈夫にする

特に「梅干し」は、日本の食文化に欠かせない存在。昔から「梅は三毒を断つ(食毒・水毒・血毒)」と言われ、健康維持に役立つ食品として重宝されてきました。

昔は「花」といえば梅だったこと、梅の種類や万葉集の和歌、さらには梅干しの価格や健康効果まで、梅にまつわる話を紹介しました。
桜の前に春を告げる花として、今年は梅をじっくり楽しんでみるのもいいかもしれません。

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