スイッチが入らない…そんな年度末に“先まわり”するコツ

Q: ようやく卒業式も修了式も終わり、年度が切り替わろうとしています。まだ要録も終わっていませんが、それでも次年度の学年や分掌がなんとなく見えてきました。まだ新年度に向けてのスイッチは全く入っていない状態なのですが、こんな時ってどうしたらいいでしょうか?(20代女性)

A: まずは1年間お疲れ様でした。クラスで成長したことも、しんどかったことも、きっとすべてひっくるめて「先生のお仕事」だったのだと思います。

年度末のこの時期は、バタバタしながらも、どこかに「ゆとり」があるという、不思議な期間です。
よく学年の先生から「こんな時にしか行けないし、ランチに一緒に行きませんか?」と声をかけられることもあるかもしれません。確かに、そうした時間はとても大切です。

ただ、毎日のように行っていると、気づかないうちに時間がどんどん過ぎてしまいます。
管理職も、普段なかなか休憩時間を取ってもらえないことから、この時期だけはややルーズになる傾向があります。
ランチで1時間半、その前後で30分ずつ使ってしまうと、あっという間に1日が終わってしまうこともあります。

オススメなのは、そうした時間の使い方は「ほどほど」にしながら、まずは今年度の仕事をしっかり終わらせてしまうことです。
要録や各種提出書類は、それなりにまとまった時間が必要ですが、時間さえ確保すれば、必ず終わります。

そして、今年度の残務が片づいたら、次にやっておくとよいのが「4月からの段取り」です。
今からでも進められることはたくさんあります。

・学級通信の名前を考えておく
・下駄箱やロッカーなどで使う名前シールを準備しておく
・4月の授業参観の内容や、家庭訪問の一覧表などを整えておく
・個別支援計画が必要な児童の1学期分を先に書いておく
・遠足など外部連携が必要な行事のバス予約などを済ませておく
・ランチの時間を活用して、地域への挨拶やお礼回りを先に終えておく

新年度が始まると、打ち合わせや会議、慣れない子どもたちとの関わりで、自分でコントロールできる時間がぐっと減ります。
だからこそ、「今」がチャンスです。

気持ち的には、まだ今年度なのに…と思うかもしれません。
でも、これも“慣れ”です。少しずつでもよいので、来年度に向けての準備をスタートしておくと、4月のスタートダッシュがずいぶん楽になりますよ。

「まだ気持ちが切り替わらないなあ…」という方も、ぜひ一つだけでも取り組んでみてくださいね。

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