やりたくないけどやっていることってありませんか?

学校や自治体、企業のお仕事の仕方についてアドバイスをする時があります。
先日は、ある福祉関係の企業の方との話でした。
大人の利用者についてです。
他の団体から紹介をいただき、利用がスタートした。現在の状況を報告したいが、その団体の方は忙しそうだし、もともと立場も違うので(相手の方が上)、すごく気を遣ってなかなか伝えることができない、とのことでした。
今回は立場の差が大きい印象を受けました。
学校で言えば、教育実習生と教育委員会。
企業で言えば、新規採用者と社長。
病院で言えば、病院長と看護士。
そのくらいの差です。
「言えばいいじゃん」と伝えるのは簡単ですが、それだけでできるのであれば苦労はしません。
「伝えなきゃいけないなぁと思っておられるんですか?」
これには「はい」とお答えになりました。
「でも、立場的にも違うから言えない感じですかね?」
これにも「はい」とお答えになりました。
「立場的には同じなのはご理解いただいていますよね?こちらの企業の代表である〇〇さん、向こうの代表の〇〇先生。それでも言いにくいと」
「前職の絡みで、どうしても相手が上だと思ってしまうので、お声掛けすることを自体もすごく気を使います」とのことでした。
そういう時は『やらなくちゃいけないリスト』に入れちゃいましょう。感情を入れて進めるのではなくて、淡々とやらなくちゃいけないリストのものだからやるみたいなイメージです。
イヤなことって誰にでもあります。
例えば、報告しなくちゃいけない。
他にも、面倒だけど、この事務を終わらせなければいけない。
時には、辞めてもらわなくちゃいけない、みたいなこともあります。
誰だってイヤなことはあって、でもそれをしなくちゃいけなくてやっています。
それが働くということですから。
好きなことが仕事になれば良い。
それは理想なのかもしれませんが、現実はそんなことばかりではありません。
イヤなことをイヤに見せないようにしている人だって、本当はお腹が痛くなったり、裏では愚痴っていたりします。
そんなもんです。
だから、淡々とやる。
ここまで話をしていたら「越智さんもあるんですか?」と聞かれました。いつも明るくしているから、そんなことなさそうだと付け加えながら。
もちろん、私もあります。
嫌なことだってあるし、失敗することもあるし…
でも、嫌なことでも生活のためにはやらなきゃいけない時もあります。失敗しても、次に同じようなことをしなくちゃいけない。しかも成功確率はまだまだ低い、みたいなこともあります。
その時は同じです。
頭の中で「やらなくちゃいけないリスト」に入れて、淡々とやってます。
もちろん相手には悟られないようにはしますけど。
全部が好きなことで埋められるのは、多分今世じゃ無理なのかと、とお返ししました。
それから、もうひとつ付け加えました。
本当に、心の底から嫌だ。
絶対やりたくない。
そんな時はやらないですよ。
限界を超えてやっても、デメリットが出てきますから。
それが連発しないように気をつけていますけど。
回答は「ちょっと考えます」でした。
折り合いって難しいけど、どこかで合わせていくことって大切なのかなと思います。