始業式の日に「夏休み」は終わらせる

夏休み明け。
なかなか子どもたちが2学期モードに入らない、という相談を毎年のように受けます。
結論から言うと「先生が夏休みモードだから」です。
始業式の日に、夏休みのことは全て終わらせてしまうくらいでちょうどよいです。
1.夏休みの宿題忘れ
初日に夏休みの宿題が全て揃うことはありません。
理由は2つあります。
1つは本当に忘れた場合。家にはあるのだけれども持ってくるのを忘れたというパターンです。
もう1つは、まだやっていない場合。できていないので出すことはできません。
多くの先生は、夏休みの宿題を100%出させようと努力をします。叱ったり、家に電話をしたり、放課後に残したりして、何とか全員出させようとします。結局出ない場合も少なくないのですが、そこに注ぎ込む時間も労力もかなり大きなものになります。出させたところとて、その満足感は子どもたちには関係ありません。
私の場合は、夏休みの宿題なんてやらなくて当たり前だよね、くらいに考えていました。普段と生活リズムが変わり、たくさん遊ぶ時間なのに、宿題までやってきてすごいなという感じです。そうすると始業式での声かけも変わります。
「やってきたのか、すごいな!」
忘れた子に対しては「待ってるね」とは言いますが、督促はかけません。私が忘却して終わりです。
それで済むのなら、先生は叱らなくてよいですし、子どもたちも忘れますし、保護者も気を使い続ける必要がありません。
2.始業式の日に丸付けやコメントを終わらせる
1時間目が始業式、2・3時間目は学級活動というクラスが多いのではないでしょうか。
私のクラスでは、作品発表会と国語を入れていました。夏休みの自由研究は全員揃っていませんが、その日のうちに作品発表会をします。子どもたちの発表を聞きながら、作品につける文章を書いていきます。その時間で終わりますが、終わらない場合は次の国語の時間に行います。
作品自体は子どもたちに教室の後ろに飾らせます。
翌日も、始業式当日の発表会で残った子どもの分の発表をします。この日にも持って来られない子どももいますが、持ってきたらやろうね、で終わりです。詰めません。
国語の時間は、作品発表会の文章の残りのコメント書きと夏休みの宿題の丸付けです。
子どもたちは読書をします。夏休み中、45分間椅子に座っていない子どもたちも少なくありません。座っているだけでも苦痛です。それならせめて、本のような少しゆったりとした時間が過ごさせ方をします。
このような時間の使い方をすると「夏休みの宿題の残っている分をやってもいいですか?」のように聞いてくる子が毎年のようにいますので「どうぞ」とオッケーを出します。
同時に、丸付けが終わったプリントは、その時間で返却を開始します。
放課後残っている作業としては、他の先生の1/3くらいで済みます。
1ヵ月以上にわたる夏休みモードから学校モードへの切り替えは大変です。
気持ちの面からも、システムの面からも、始業式の日が勝負です。