リップクリームを持ってきて良いですか?
この時期になると、空気が乾燥してきて、唇が割れてくるお子さんがいます。
放デイですと、自分たちで持ってきますし、指導としても、ご家庭の考え方でお使いくださいと伝えたら完了です。
しかし、学校では、なぜかそうもいきません。
毎年のように職員会議で話題になっていました。
「許可性にすれば使ってよい」
「一律禁止、学校ではいらない」
「香り付きのものは集中力を削ぐからダメだ」
「高額なものもあるので安価であれば良い」
そして、大体が、
担任の許可をとって、香りのないリップクリームを休み時間に使うのであればよい
といったあたりで落ち着きます。
唇が割れたら痛いです。
ましてや、子どもたちであれば、気になって唇を舐めてしまって、更に悪化させることもあります。
その治療や予防のために塗ります。
加えて、女の子はオシャレに目覚める頃。休みの日や放課後にはメイクをしている子だっています。
ギリギリのラインを攻めたい気持ちはあるでしょう。
だったら自己責任でオッケーでいいのにな、と思っていました。
学校の決まりは職員会議のような場ですべて決まるわけではありません。なんとなく「持ってきちゃいけないよね?」のようになっている学校もあります。
そんな学校での勤務では、わざわざ会議で伺うのではなく、教室で聞いてくる児童に対して「上手にやりなさい」だけで充分でした。時々「上手にやってる?」と聞くと、「何も起きてないでしょ?」と児童から返ってくるくらい。
無くなった時もあったので「連絡帳、書こうか?」と聞くと、「私がが悪い」と笑顔で済ませていました。
教育では長らく等質集団を育てることに重きを置いていました。個別最適化などとも言われますが、まだまだ、その風潮は強いです。
どこまでを任せるのか、どこから管理が必要なのか。
そういった境目はもう少し子どもたちに任せてもよいのかもしれません。
