子どもが憧れる「大人の姿」って何だろう

放課後等デイサービスで採用面接をしていると、髪色やネイルについて質問を受けることがよくあります。
「髪色に決まりはありますか」
「ネイルはどこまで大丈夫でしょうか」

そのたびにお伝えしているのは、弊社では、髪型・髪色・ネイルについて、細かな規制は設けていない、ということです。

ただし、何でも自由という意味ではありません。
こちらからのオーダーとしてお願いしているのは、
「子どもたちが大人を見たときに、憧れるような姿でいてほしい」
という一点です。

見た目を緩めたいわけでも、個性を押し出したいわけでもありません。
大切にしているのは、子どもたちの前に立つ大人として、どう見えるか、どう映るか、という部分です。

もちろん、保護者からさまざまな声が出ることは想定しています。
数年に一度ですが、そうした声が上がることもあります。

だからこそ、
「決まりだから大丈夫です」
ではなく、
「なぜ、こういう考えでやっているのかを、きちんと説明できるようになっておいてください」
という話を、面接の段階からしています。

説明できるということは、その考え方を、自分の言葉で理解しているということでもあります。
それは、職員自身を守ることにもつながると思っています。

私自身、学校教員として現場に立っていた頃、休日の話をすると、子どもたちから
「いいな」
「楽しそう」
と言われることが、よくありました。

その時に返していたのは、
「早く大人になりなさい」
「大人になると、いろいろなことができるようになるから」

という言葉です。

今振り返ると、冗談でも、本気でもありました。

大人になるというのは、我慢することが増える、という側面も確かにあります。
でもそれ以上に、自分で選べることが増える、という側面もある。

どんな服を着るか。
休日をどう過ごすか。
誰と、どんな時間を過ごすか。
そうした「選べる自由」を持っているのが、大人です。

だからこそ、子どもたちの前に立つ私たち大人が、
仕事だけの顔しかしていなかったら、大人になることが、しんどいものにしか見えなくなってしまう気がしています。

完璧な先生である必要はありません。
いつも余裕があって、失敗しない大人である必要もない。

でも、仕事以外の時間も生きていて、自分なりの楽しみを持っていて、迷いながらも続けている。

そんな姿のほうが、子どもたちにとっては、ずっとリアルな「憧れ」になるのではないでしょうか。

先生も、大人の途中です。
完成形でなくていい。
その姿そのものが、子どもたちに「大人になるって、悪くないかも」と伝えているのだと思います。

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