自立・就労につながる設計へ。千代川で内装工事がスタート

2月に入ってから、エデュワーク千代川の内装工事が始まりました。
準備が「計画」から「現場」に移ってきて、こちらも気持ちが一段変わってきました。

保護者の方からよく聞かれるのは、設備の詳細よりも、もっと現実的なことです。
「うちの子は落ち着けますか」
「卒業後につながりますか」
「通う意味が見える形になりますか」
そこで今回は、内装の話をしながら、弊社が何をテーマに設計しているのかを、少し具体に書きます。

一番こだわっているのは、活動室のキッチンです。
放課後等デイサービスでキッチンというと、「料理ができるようになる場所」と思われがちですが少し違います。
自立・就労がテーマなので、キッチンを生活と仕事の練習台として設計しています。

調理は、就労につながる要素が非常に多い活動です。
手順を確認する。
道具を準備する。
衛生を意識する。
役割を分ける。
時間を見て動く。
最後に片づけて終える。
この一連は、どの仕事にも共通する「段取り」そのものです。

例えば、就労の現場で求められるのは、特別な才能よりも、作業を崩さずに積み上げる力です。
いきなり全部できる必要はない。
でも、任された工程を安定してできる。
ミスがあっても戻れる。
手順を見て次に移れる。
こういう力が、結局一番強いです。

だからキッチンは、料理の腕を上げるためではなく、段取りを通すために作ります。
「次は何をするか」が見える。
「ここまでできた」が残る。
「役割を持てた」が分かる。

その積み重ねが、進路や就労につながる土台になると考えています。
料理の腕は結果として上がる感じです。

もう一つ、作っているのが専用の静かにできる部屋(静養室)です。
落ち着ける場所は、特別な子のための場所ではありません。
むしろ、続けるために必要な場所です。
集中が切れたときに一旦整える。
気持ちがざわついたときに一旦戻る。
そして、戻れる。
この「戻れる設計」があると、活動そのものが安定します。
就労でも、休憩や切り替えがうまくできる人ほど長く続きます。
その練習を、日々の中で自然に積めるようにしたいと思っています。

現場はまだ内装段階なので、机や椅子などの什器はこれから入れていきます。
でも、この「これから入っていく」段階だからこそ、動線や使い方を具体に詰められます。
子どもが来たときに、どこで切り替えるか。
どこで持ち物を置くか。
どうやって活動に入るか。
キッチンの周りの動きはどうするか。
こういう細部が効いてきます。

放デイは、気合いで何かが変わる場所ではありません。
日々の中で、できる形を作っていく場所です。

そのための環境を、千代川で一つずつ形にしています。

また、節目で進捗もお伝えします。
「利用するかはまだ決めていない」という段階でも大丈夫です。
進路の見通しや、卒業後の不安があるなら、まずは相談からで構いません。
その子にとって、どんな設計が合うのか。
どんな通い方が現実的なのか。
一緒に整理していけたらと思っています。

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