Q&Aの整理をしていると、先生という職業特有の大変さやしんどさを感じます。
それと同時に思うのが、同じ質問の多さです。
1人の先生が思っているのではなく、共通の課題として抱えている。
でも、学級に入る時は1人です。
だからこそ、こうした情報の共有が大切なのだろうなと感じます。
【質問】崩壊気味?崩壊?いずれにしてもしんどい1年間でした。残り1ヵ月。管理職からは「大変だったと思うけど、残りの期間もがんばってほしい。ほんの少しでもクラスをよくして、1年間を終えてほしい」と言われています。どうしたらよくなりますか?
【回答】管理職の気持ちはよくわかります。保護者の気持ちもよくわかります。「よりよくなってほしい」です。
でも、それって、先生ご自身やクラスの子どもたちも同じではないでしょうか?
自分が担任するクラスを悪くしたいと思っている人はいません。
子どもたちだって、いろんなことはあるでしょうけど、クラスがうまくいっている方がよいと思っています。
ただ、今年度はうまくいかなかったのです。
それは何が原因かはわかりません。
先生と子どもたちの相性かもしれません。保護者との関係かもしれません。
人間関係の構築は誰だって難しいですから。
授業力不足・対応力不足なのかもしれません。それなら、もっと実践できる力量をつける必要があります。
そんな分析が入らないほど、うまくいかなかったというケースだってあり得るかもしれません。
しかし、今考えなければいけないのは、そういったことではないと私は思います。
『とりあえず乗り切ればよい』です。
何かをすればよくなる。
そんなことは今に始まったことではなく、この1年間ずっと試してきたことのはずです。
管理職や同僚、保護者、子どもたちからのプレッシャー。
そして、だれよりも自分自身からのプレッシャーを浴び続け、しんどい思いをしながら、行動を続けてきた。
それでも休まずに年を越して、まだ職場に行くことができている。
それはそれで、及第点と考えることはできないでしょうか。
反省をして、どうしたらいいかその方法を考えて、行動していく。
これ自体は必要なことだと思います。
しかし、今でなくてもよいとも思います。
まずは乗り切る。
あと1ヶ月を淡々と学校に行き、年度末まで過ごす。
それでもいいのかと。
学級担任という仕事は、よくも悪くも年度末で一度リセットされます。
次の4月で仕切り直しをすることができます。
そこまでそういった意味での逃げもありです。
質問は「どうしたらよくなりますか?」でした。
私の回答は、現状が大変すぎるのであれば、よくなることを考えるのではなく、年度末までの毎日を淡々と過ごし乗り切っていく、です。
学校や管理職から見ても、年度末に先生がお休みされるよりも、毎日来てくれていることの価値の大きさを理解してもらえるのではないかなと思います。