何回練習したら「ホーホケキョ」になるの?練習するウグイスたち

春の朝、どこからか「ホーホケキョ」とウグイスの鳴き声。
この音を聞くと「春が来たなあ」と感じる方も多いかもしれません。日本の春を代表する鳥として、古くから和歌や文学にも登場してきました。

■ 「ホーホケキョ」の鳴き声に向けて
ウグイスが、ホーホケキョという声を出すために、練習をしているというのは有名な話です。
ただ、そこまでしか知らない子たちたちも多いので、ぜひその先も教えてあげてください。

まず1つ目は、「ホーホケキョ」は、オスだけが出せるさえずりです。縄張りを示したり、メスを探すために、あの鳴き声を練習しているのだそうです。

2つ目は、練習の鳴き声。未完成の状態だと「ケキョ」「ホッホッ…ケ」など、の声を出します。教室でも聞こえてくる場合がありますので、今はどんな声で鳴いているかなと聞いてみても面白いかもしれません。

■ 何回練習したら、立派な「ホーホケキョ」に?
私はよく子どもたちに問題を出していました。次のような感じです。

Q:ウグイスがどのような鳴き声を出すか知っている人?
→ホーホケキョ

Q:はじめの頃は、ホーホケキョと鳴けなくて「ケキョ」「ホッホッ…ケ」と、春先からずーっと練習して上手になっていきます。何回ぐらい練習したら上手になると思いますか?ノートに書きましょう。
→100回とか10,000回とか、いろいろ書きます。
※ここでは答えを言いません。

Q:みんなが何かを練習する時を思い出してみましょう。習い事のサッカーや習字でもいいです。掛け算九九を覚えた時や受験勉強している時でもいいです。
たかが、ホーホケキョですが、ウグイスにとっては上手に鳴かなければ、自分の縄張りを守れないですし、仲間として認めてもらうこともできません。
結構必死です。
そこで、もう一度聞きます。何回ぐらい練習していると思いますか?

→先ほどより回数を増やす子どもたちが多いです。

A:1日に数百回から1000回以上と言われています。それを1ヵ月ほど続けて完成形に近づけていきます。正解の数は1万から3万回くらいです。
→結構な回数練習をしているようです。

A:それだけではなく、ひなの頃から、周りの大人のウグイスの鳴き声を聞いて覚えている練習回数も入れるともっとになります。
みんなが何かできるようになりたいなと思った時も、きっとこうした回数の練習がいるのかと…
毎日、コツコツとが大切ですね。

■ お家でできる話は広がる
こうした話をした後、私はよく宿題に「今日出したウグイスの問題をおうちの人に出してきなさい」と出していました。
家で話をしなくてはいけないとなると、子どもたちは「始めは、なんて鳴くんだっけ?」「練習は何回だっけ?」のように再度確認をします。このような雑学は聞いた瞬間に抜けていくことが多いので定着のために子どもたち自身に『出力(話をさせること)』させるようにしていました。
副次的な効果として、家の方も喜ぶことが挙げられます。「今年の先生は面白いことを教えてくれるな」のように思っていただけると、その先の学級経営も楽になりますよ。

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