かぐや姫の性格は?

ある企業の児童向け教材を作成する仕事をしています。教材を作成する基礎の部分が「教材研究」と似ているので紹介します。

いただいているテーマは『かぐや姫』です。

先生として知識を増やす必要があります。今、先生が知っている「かぐや姫」の情報を数値化したら10だとします。どちらの方がよい授業になるでしょうか?

◻︎Aパターン
10のうち8くらいを利用して授業を作る。

◻︎Bパターン
10を100に増やして、そのうちの厳選した8を使って授業を作る。

分かり切っています。Bです。スポーツの世界なんかでも同じです。その種目をしている人口が多いほど、うまい人が出てきます。

じゃあ、どうやって調べればいいのか。
ヒントになるのは『古今東西』です。わかりやすくいうと、今と昔、日本とそれ以外。

例えば、次のようなことを疑問に思い、その答えを知識として得ていきます。
1.令和の「かぐや姫」の絵本でかぐや姫が出す難題は何か
2.じゃあ江戸時代くらいの絵巻での難題は同じなのか、違うのか。違うなら、どんな難題か。
3.初出の竹取物語は、そもそも同じ話なのか、微妙に違う部分はあるのか。
4.もともとは小説の原型として書かれた竹取物語。じゃあ絵で描かれ始めたのはいつなのか。
5.その絵巻物は子ども向けなのか、大人向けなのか。
6.竹取物語、かぐや姫で出てくる月はどんな月なのか。
7.海外にも竹取物語は翻訳されているのか。例えば、英語ではなんと訳されているのか。
8.話が変わっているのか、そのままなのか。
9.似た話(何かから人が生まれて、月に帰る)は日本以外にもあるのか。
10.世界中に似た話があるようだが、いくつくらいあるのか。

こんなことを調べていくと、多くの場合は他にも新しい質問が出てきます。
例えば『かぐや姫の性格が出典によって違う』ことを知っている人は多くないのではないでしょうか?
・礼儀正しい
・心優しい
・葛藤に苦しむ
みたいのは想像できます。
・強気で難題を出す
・できなかったことを追い込む
のようなかぐや姫もいます。

多くの知識を得てから、授業を組み立てる。もちろん、上のような内容の全てを入れるわけではありません。その中からピックアップしながら組み立てる。

なんか面白そうになりそうじゃないですか?
いつもは無理です。時間が持ちません。
でもちょっと本気で授業を作らなきゃいけない時もあります。そんな時に「先生GPT」に
・〇〇について質問を作って!
・その回答も探して
なんて進めていくと、あっという間に上記のような知識を得ることができます。
ぜひ試してみてくださいね。

この記事を書いた人