放課後等デイサービスで子どもたちと関わっていると、話題に上がることが特に多いのが「ゲーム」です。今では多くの家庭でゲーム機が身近な存在となり、ゲームの話をきっかけに自然とコミュニケーションが広がります。
私自身も幼い頃からゲームが好きです。以前はどのようなゲームでも楽しめていましたが、最近は長く続けられるゲームと、すぐに飽きてしまうゲームがあることに気づきました。なぜ違いがあるのか考えてみると、自分はFPS(銃や武器を使い戦うシューティングゲーム)や対人アクションゲームを好み、RPG(プレイヤーが物語の主人公となり、キャラクターの成長や冒険を通じて世界を体験するゲーム)はあまり得意ではないことがわかりました。
FPSや対人アクションゲームでは、「敵を倒す」「相手より早く行動する」といった明確な目標に集中し続けることができます。同じことの繰り返しに見えても、少しずつ上達を実感でき、その結果がすぐに返ってきます。そのため、飽きることなく続けられます。
一方でRPGは、ストーリーを進めたり、アイテムを集めたり、キャラクターを育成したりと、同時に考えることが多くあります。もちろんそれが魅力でもありますが、私の場合は意識がさまざまな方向へ向いてしまい、集中が続きにくいようです。
人が集中できるかどうかは、その人の興味や特性と深く関係しています。
心理学には「フロー理論」という考え方があります。これは、課題の難しさと本人の能力のバランスが取れているときに生まれる、高い集中状態を指します。何かに夢中になって時間を忘れてしまった経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。スポーツでよく使われる「ゾーン」という言葉も、このフロー状態を表しています。
子どもたちの様子を見ていても、そのことがよくわかります。ある活動には夢中になって取り組む一方で、別の活動にはなかなか集中できないことがあります。しかし、それは単純にやる気の問題ではありません。その子にとって興味が持てる内容なのか、目標がわかりやすいのか、達成感を得られるのかによって、集中のしやすさは大きく変わります。
だからこそ、指導員として大切なのは、子ども一人ひとりの「好きなこと」や「得意なこと」を知り、それぞれの理解力や発達段階を把握することです。そうした理解が深まれば、その子がどのような場面で力を発揮しやすいのかが見えてきます。
また、集中しやすい環境を整えることも重要です。周囲の刺激を減らしたり、活動の見通しを伝えたり、課題を小さなステップに分けたりすることで、子どもたちは目の前のことに集中して活動に取り組むことができます。
「集中力がある子」と「ない子」がいるのではなく、「何に集中できるのか」「どのような状況で集中しやすいのか」は一人ひとり違います。私たち指導員には、その子に合った環境や課題を整え、集中しやすい条件を見つけていく力が求められています。
その積み重ねが、子どもたちの成功体験や自信につながり、本来持っている力を引き出すことにつながっていきます。

