子どもたちと過ごす中で、意識していることがあります。
例えば、別のお子さんを支援している最中や、療育の準備・片付けに追われている時。
そんなタイミングに限って、子どもたちは声をかけてくれます。
「先生、オセロ一緒にやろう!」
「見て!クッキー上手に焼けたよ!」
子どもたちの輝く笑顔やワクワクした表情に応えたい気持ちは山々です。
しかし、どうしても目の前の作業から手を離せない時があります。
そんな時、つい口から出そうになってしまうのが
「あとでね」や「ちょっと待ってね」という言葉。
大人にとっては、その場しのぎの何気ない一言かもしれません。
しかし、子どもたちにとっては違います。
「ちゃんと覚えていてくれるかな」
「あとどれくらいで来てくれるのかな」
期待と少しのソワソワした気持ちを抱えながら待つ、先生と交わしたとても大切な約束です。
私自身、今でも覚えている子どものころの体験があります。
小学生の時、体育の時間でなかなかできなかった空中逆上がり。
休み時間にたくさん練習して、やっとできるようになりました。
嬉しくなった私は、先生に「中間休みに見に来てほしい!」と伝えに行きました。
休み時間になり、なかなか現れない先生にソワソワしていた記憶があります。
でも、先生は休み時間の途中、走って駆けつけてくれました。
一発で成功できなかった私を諦めずに見守ってくれ、無事に成功した時には一緒になって喜んでくれました。
大人になった今思うと、先生にも休み時間にしかできない仕事がたくさんあったはずです。
それでも「自分との約束を忘れず大切にしてくれた」という感覚は、幼い心に強く残りました。
だからこそ、私は「あとでね」を使うのは、本当に行ける時だけ伝えるようにしています。
ただ言葉をごまかすのではなく、
「これを片付け終わったら行くね」
「あと3分したら見に行くよ」
と具体的な見通しを伝えるようにしています。
そして約束通りその子のもとへ行き、「お待たせ!見に来たよ!」と声をかけます。
その時に見せてくれる、子どものパッと華やぐ笑顔。
見に来てよかったと思わせてくれます。
「約束を守ってもらえた」
「自分の言葉を大切にしてもらえた」
「覚えていてくれた」
そんな経験の積み重ねが、目には見えない信頼関係の土台になっていくのだと感じます。
子どもだからといって、言葉をごまかしていいわけではありません。
将来、社会に出て活躍する一人の人間として、しっかりと向き合っていきたい。
大人から約束を守られた喜びや、大切にされた経験を重ねること。
それが今度は、子どもたちが大人になった時に周りとの約束を大切にできる人になる第一歩だと信じています。
子どもたちとの小さな約束をうやむやにせず、一つひとつ大切に。
これからも一人ひとりの気持ちに誠心誠意向き合っていきたいと思います。
エデュワーク職員の「S」でした♪

