支援学校に通う、高校2年生のAくんと高校3年生のBくん。Aくんはとても人懐っこく、誰にでも積極的に関わっていくタイプ。一方のBくんは、周りのことをよく見て行動できるしっかり者です。二人は同じ支援学校に通っていて、普段からとても仲良し。
でも、仲が良いからこそ、いつでも相手のことを受け入れられるわけではありません。
最近、学校や放課後等デイサービスでも、Aくんの人懐っこさや距離の近さに、Bくんが少し疲れてきている様子がありました。エデュワークで二人が一緒になった時にも、そんな場面が。いつものようにAくんがBくんに関わろうとすると、Bくんから少し「イラッ」とした感情が見えました。
そんな時、私が意識しているのが、子ども同士の「クッション役」になることです。
Bくんの表情や返事から「ちょっとイラッとしているな」と感じた時には、あえてこちらからラフに話しかけてみます。
「お、今日はそんな感じ?(笑)」
「ちょっとこっち手伝ってよ〜」
そんな何気ないやり取りを挟むことで、Bくんの意識が少しこちらに向き、張りつめかけた空気がふっと緩むことがあります。イライラしていることを指摘したり、その場で気持ちを整理させようとしたりするのではなく、スタッフが自然に間に入ることで、その感情を少し中和する。そしてAくんにも、注意するのではなく、別の話題を振ったり活動に誘ったりしながら、自然と距離が取れるようにする。
どちらかを注意して終わるのではなく、お互いが気持ちよく過ごせる距離をつくっていくことも、私たちの役割だと感じています。人との距離感は、言葉だけで教えられるものではありません。
こうした日々の何気ないやり取りの中で、「ちょっと離れる」「誰かが間に入る」「気持ちを切り替える」といった経験を重ねていく。
仲良しの二人だからこそ、これからも良い関係でいられるように。必要な時には大人がそっと間に入り、子ども同士の気持ちをつなぐ「クッション役」でありたいと思います。
文章:宇治指導員Y

